ウラメにでた日々

4月から短大生

日々のどうしようもないセイショウドウをつらつらと精神安定の為に小説も書いとるわ

空雪

ウチらは小さい頃から近所の人に可愛がられた。

 

背はお母さんが160も無いからきっとモデル体型にはなれないけど、背が低い方が顔に栄養がいくみたいだから多分妹より私の方がイケてる(モテたい隣んちのユミちゃんが教えてくれた)

 

だって妹の方が梨一個分くらい大きい。

オソロ好きで喜ぶから『リンゴ』一個分なんて絶対言ってやらん!

 

 

でもお母さんが160も無いから、ウチらは日本人平均以上になれると思うよ。

(お姉ちゃんらしく気を使ってみた)

 

 

だからって顔がいい私がモデルや女優やアイドルにはなれないの知ってる。

読モレベルの愛される顔立ちなんだ。(読モのオーディションに行っても受からないユミちゃんに言われた)

 

喜ばしい事にウチらは身長と顔をお互い違う栄養を分けあったようだ。

要するにウチらは背と顔が凸凹の似てないマナカナだ。

 

 

でもウチらの唯一双子の証といえるところは二人とも眉毛が薄い所だ。

 

同じと言っても妹の薄さは笑っても泣いても困ったような顔になる角度。(眉毛が似ているくせに私が困らないのは角度があるせい)

 

ノペーっとした、まゆ薄のウチらが化粧をすればおてもやんだった。

 

おてもやんは何だかわからないけど、昔お母さんの化粧台で遊んで口紅を頬っぺたに塗りたくっていたら『お前ら何やっとるだん!そんなおてもやんにしてー!!』と怒られた。

だからウチらは大人になるとモデルやアイドルや女優にはなれないけど読モかおてもやんになれるかもしれん!

 

 

結局ウチらの顔と背は足して平均点くらいだから可愛い自覚がなかった。

だからわがままでも高飛車にもなれなかった。

逆にいじめの対象にもひらひら、フワフワしたモテる子でもなかった。

 

学級委員にスイセンで選ばれるとかそんくらいの人気だった。

実際、私は今6年生の学級委員をしている。

私が4年生のときもやったからこれで2度目の副委員長だ(男子が委員長で女子は副と決まっている)

私は学級委員は誰もが一度は通る道と思っている。(でもユミちゃんは残念ながら一度もなれずに6年になった。きっと私が二回やったからだと思う、ユミちゃんごめん)

 

 

妹も3年生の時に一度やったことがある。きっと背が高いから選ばれたんだ。

その時の土曜日の朝礼の全校集会はウチら二人が並んだ!!

並んだと言っても委員長と副委員長は交互に並ぶから男子が間に入るけど一番前で並んだ。(間の3年雪組の委員長は高橋君だった)

私は副委員長じゃないといつも妹より前で悔しかった。

妹は梨一個分高いからゼッタイ私を後ろから見る事になる。

見下ろしてはないけど何か後ろからじーっといつも見られてるみたいで背筋をピンとしたり、片足をだるーって出来ないから疲れる。

 

 

でもそんな事じゃなくて、なんで並ぶと嬉しいかって言うと私の学年は4クラス。

妹の学年は3クラスで私が一番最後の空じゃないと一番最初の雪と横にならない。

(クラスの順番は雪、月、花、空で妹は3クラスだから空がない)

 

 

 

私が4年のとき空で妹は雪だった。

学年が違うウチら二人が並ぶ事ってまずないから私はその頃の朝礼を良く覚えてる。